神鳥邸の午睡– category –
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今日は贅沢マンゴーで
子どもたちは強くて大きなものが好きだったりする。そして、新しいものもわりと好きだ。つまり、最近桜崎グランフォレストタワーに引っ越してきた、仁科貴臣という強... -
今日も、貴臣さんが全部やってくれる
昨晩から仁科が優しかった。 否、彼が美鶴に対して優しくない日などないのだけれど、昨日は特に優しかった。美鶴が誘わなければ一緒に入浴することもない男から、一... -
しゃく、と夏の音がした
暑い日だった。暑くない日がおそろしいことに、六月からなくなりつつあるものなのだが――三十階建てのタワーマンション、桜崎グランフォレストタワー近くにある、桜通... -
ひげと、朝と、あなたの手
美鶴は仁科の顎を見ていた。 彼女が朝起きたときには、いつも丁寧に処理をしたあとなのか、ひげのひとつも見当たらない。今まで気にしたこともなかったが、たまたま... -
好きな人の髪を乾かす夜、僕はシャワーを長めに浴びる
美鶴は一日の疲れを癒すために入浴していた。規格外に大柄な仁科と入っても大丈夫な強度の浴槽と、保温と滑り止めの加工がされた床は、二人がびたびたに体や髪を濡ら... -
それが恋になる瞬間
美鶴には五歳のときからお気に入りのテディベアがいる。 正しく言うならば、そのテディベアは人間なので、そう呼ぶのは間違いだ。しかし、美鶴の第一印象は大きくて... -
今日は不意打ちキスをしてみたくて
美鶴と仁科は交代で風呂に入る。ふたりで一緒に入るには、まだ少しばかり美鶴の勇気が足りなかった。 服の上からでも分かる、筋肉の隆線。なだらかな山のように、険... -
クマみたいな人と、お姫様と
仁科は搬入してくれたスタッフたちが、事前に用意してくれた食材を使って食事を作ろうか、とソファーに座る美鶴に提案した。ちょうど時刻は正午を半分ほどすぎたあた... -
後に公式記録として保管されることになった昔話
仁科貴臣の最初の記憶は、五歳の誕生日を迎えた四月の終わりからはじまる。狭くはないが、決して広くはない、手入れはされているが築年数が経過した古ぼけた孤児院が...