神鳥邸の午睡– category –
-
ストリートピアノと連弾の話
その番組を見たのは、本当に偶然だった。 衛星放送に切り替えていたのも知らずにつけたテレビが、たまたま衛星放送の公共放送を流していたのだ。それはストリートピ... -
【R18】夫婦だから、見せられる顔。
女性にしても華奢な体躯をしている美鶴は、どこもかしこも細い。首も腕も、足も胴体もなにもかもが細くて薄い。内臓が入っているのか不安になる細さの彼女は、今は大... -
この夜を、すこし特別に
夕食を食べ終えたとき、美鶴がそういえば、と口を開く。どうかしましたか、と仁科が尋ねると、陽雅お兄さまが持たせてくれたお酒が冷蔵庫で冷やしてあって、と美鶴は... -
かわいいの定義
子どもたちの声が商店街に響く。多目的フリーラウンジ・ココトコでは、数名の小学生と思われる子どもたちが集まっていた。漏れ聞こえる内容からは、ここの計算が合わ... -
午後の紅茶、三姉妹気分で
神鳥美鶴には兄が三人いる。二十歳年上の長兄・崇征(たかゆき)と十六歳年上の双子の次兄・陽雅(はるまさ)と三兄・湊雅(みなまさ)だ。美鶴が物心つく頃には成人... -
ラズベリーと、あなたのクレープ
レースの日傘をさした美鶴は、あ、と声をあげる。半歩後ろを歩いていた仁科は、美鶴の視線が動いた瞬間には足を止めていた。 彼女の視線の先には、キッチンカーが一... -
今日は贅沢マンゴーで
子どもたちは強くて大きなものが好きだったりする。そして、新しいものもわりと好きだ。つまり、最近桜崎グランフォレストタワーに引っ越してきた、仁科貴臣という強... -
今日も、貴臣さんが全部やってくれる
昨晩から仁科が優しかった。 否、彼が美鶴に対して優しくない日などないのだけれど、昨日は特に優しかった。美鶴が誘わなければ一緒に入浴することもない男から、一... -
しゃく、と夏の音がした
暑い日だった。暑くない日がおそろしいことに、六月からなくなりつつあるものなのだが――三十階建てのタワーマンション、桜崎グランフォレストタワー近くにある、桜通...